重篤な遺伝性疾患を対象とした着床前診断(PGT-M)

着床前遺伝学的検査(PGT-M)について

PGT-M検査は、お子さんが重篤な遺伝性疾患をもって生まれてくる可能性のあるご夫婦を対象に、単一遺伝子異常の原因となる遺伝子変化の有無を調べる検査です。

▶ 全国のPGT-M承認実施施設一覧はこちら

日本産科婦人科学会 作成動画

動画「着床前遺伝学的検査(PGT-M)をお考えのご夫婦に」


PGT-Mの対象

PGT-Mを希望する夫婦の両者またはいずれかが、重篤な遺伝性疾患児が出生する可能性のある遺伝子変異または染色体異常を保因する場合が対象となります。

これまでに承認された遺伝性疾患(1999年~2015年 120例の内訳)

【神経筋疾患 93例】

  • ・デュシャンヌ型筋ジストロフィー
  • ・筋強直性ジストロフィー
  • ・副腎白質ジストロフィー
  • ・Leigh型症
  • ・福山型筋ジストロフィー
  • ・脊髄性筋萎縮症
  • ・Pelizaeus-Merzbacher
  • ・先天性ミオパチー(myotubular myopathy)

【骨結合識皮膚疾患 5例】

  • ・骨形成不全症Ⅱ型
  • ・成熟型遅延骨異形成症
  • ・拘束性皮膚障害(restrictive dermopathy)

【代謝性疾患 6例】

  • ・オルニチントランスカルバミラーゼ欠損症
  • ・PDHC欠損症(高乳酸高ピルビン酸血症)
  • ・Lesch-Nyhan症候群
  • ・5,10-Methylenetetrahydrofolate reductase欠損症
  • ・ムコ多糖症Ⅱ型(ハンター症候群)
  • ・グルタル酸尿症Ⅱ

【その他】

  • ・染色体異常(重篤な疾患児出産の可能性のあるもの)
  • ・奇形症候群
  • ・X連鎖性遺伝水頭症(その他2例)

■ 2015年以降の遺伝カウンセリング 自験例(1例)

・常染色体劣性多発性嚢胞腎

PGT-Mについては、事例毎に日本産科婦人科学会へ申請・承認を受ける必要があります。神経筋疾患がおよそ78%を占め、その多くはデュシャンヌ型筋ジストロフィーと筋強直性ジストロフィーです。

少しずつPGT-Mの適応が広がっています。家族内に遺伝性疾患の方がおられ、子どもへの継承を避ける選択肢の1つとしてお考えの場合は、ぜひご相談ください。


着床前診断(PGT-M)の申請と承認の流れ

STEP 1
PGT-M実施認定施設の担当医からの説明と動画の視聴

STEP 2
認定施設の臨床遺伝専門医によるカウンセリング、および利害関係の無い第三者によるカウンセリング

STEP 3
日本産科婦人科学会への提出・審査・承認
(審査所要期間:3~6ヶ月程度)

STEP 4
PGT-M実施施設の倫理委員会での最終審査・承認

STEP 5
体外受精・胚生検による遺伝学的検査、非罹患胚の移植

STEP 6
治療結果の学会登録


Q&A

Q1:
STEP1~4までの期間はどれくらいかかりますか?

A:3ヶ月~6ヶ月での承認を目指しています。

Q2:
保険は適用されますか?

A:PGT-Mは、排卵誘発~採卵~体外受精~胚の遺伝学的検査~移植までの全てが自費診療となります。

Q3:
PGT-Aと同時にできますか?

A:PGT-Mの実施が承認されたご夫婦が、PGT-Aの内容に合致した不妊症あるいは不育症の状況の場合には、同時に行うことが可能です。

当院はPGT-M / PGT-A / PGT-SR すべての施設認定を受けておりますので、条件が合致した場合は同時に実施することが可能です。