受精着床学会2019 

8月初旬
日本受精着床学会で稲垣院長が「子宮内フローラにおけるラクトバチルスの割合と慢性子宮内膜炎との関係」
について発表してまいりました。

着床の反復不成功に関与するものとして慢性子宮内膜炎が知られています。

慢性子宮内膜炎の要因の一つとして細菌の感染が考えられています。

また、子宮内の環境を示す指標として近年子宮内の細菌叢(子宮内フローラ)が注目されています。

なかでも、子宮内の乳酸菌(ラクトバチルス)の割合が低いヒトでは妊娠、出産に至る割合が低い事が報告されています。

本発表では子宮内の上記の二つの関係を調べたものになります。

検討の結果としましては慢性子宮内膜炎と子宮内のラクトバチルスの割合には関係は認められませんでした。

まとめますと、慢性子宮内膜炎と診断されても、子宮内のラクトバチルスの割合が必ず低いという事ではなく、高い場合もあります。

このように慢性子宮内膜炎と子宮内のラクトバチルスの割合に関しては、検査、治療ともに別々の要因として扱う必要があるという事が分かりました。

 

静岡県沼津市宮前町12‐11
いながきレディースクリニック