不妊の専門用語

A


AIH
配偶者間人工授精。
ART
Assisted Reproductive Technology:生殖補助医療技術=高度生殖医療
体外受精、顕微授精、卵子凍結、胚凍結 など

E


ET
胚移植。

F


FSH
卵胞刺激ホルモン。
下垂体から分泌されるホルモンで、卵巣に作用し卵胞の発育を促します。
また少量の黄体化ホルモン(LH)とともに、卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌を促します。
薬剤商品名 ゴナールエフ

G


Gn-Rha
Gn-RHアゴニスト。
元来は子宮内膜症の治療薬ですが体外受精や顕微授精の際にも使用します。
排卵誘発剤を打っている最中に突然起こるLHサージを抑えます。
これによって採卵前に排卵し卵子が採れなくなったり、LHサージによって排卵するのを防ぎます。
ロング法やショート法の使い方があります。
薬剤商品名 スプレキュア、ナサニール、ブセレキュア
Gn-RH アンタゴニスト
下垂体のLH、FSHの働くレセプターに結合し、LH,FSHの分泌を抑えることで LHサージを抑えます。
卵胞径が14~15mmとなった時点で皮下注射します。

H


HCG製剤
排卵を促すための注射。
体外受精などの場合は、この注射を打たないと卵子は採れません。
この注射により卵子の最終熟成をおこします。
また、高温相で着床を促すために投与する場合もあります。
薬剤商品名 HCG、プロファシー、プレグニール
hMGアンタゴニスト法
排卵誘発法のひとつ。
HMG製剤
脳下垂体に働きかける排卵誘発剤。
FSHとLHが混ざっている注射薬で卵胞を発育させるために使われます。
月経初期に大量投与すると、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)という卵巣が腫れ、腹水がたまるといった副作用を生じることがあります。
薬剤商品名 hMG日研、hMGテイゾー、hMG富士

I


ICSI
顕微授精:卵細胞質内精子注入法。
精子1個を顕微鏡下にて卵子に注入する技術。
IVF
体外受精。
IVM
体外成熟。
未成熟な卵子を体外(培養液の中)で成熟させる技術で重度のPCOs症例などで使用されることがあります。
IUI
子宮体内人工授精。

L


LH
黄体形成ホルモン。
脳の下垂体から分泌されるホルモンで、卵胞の成熟・排卵・黄体形成に関与します。
卵胞刺激ホルモン(FSH)と協力して働き、排卵が近づくと急激で大量の黄体化ホルモンを放出して(LHサージ)排卵の直接的な引き金になります。
LUF
黄体化非破裂細胞 。
18~20mmになった細胞が破れて、中の卵子が飛び出すことが排卵ですが破裂させずにそのまま残ってしまうことをいいます。
卵胞が正常の成熟をしてもLHサージに続き、基礎体温は高温相を示すが、卵胞破裂が起こらない場合をLUFといいます。
超音波検査で分かります。
LHサージ
排卵期を迎えエストロゲンの分泌が増加し、黄体化ホルモン(LH)も一気に増大します、これをLHサージと呼びます。

M


micro-TESE
精巣内精子回収法、精子回収法のひとつ。
C-TESEより詳細な精子の有無が確認できます。
精巣の一部を採取し、精巣精子を回収する方法。

O


OHSS
卵巣過剰刺激症候群。

P


PGD
着床前診断。
POF
早期卵巣機能不全。
PRL
プロラクチン。

Q


QOL
Quakity Of Life:生活の質。
不妊用語ではありませんが良く出てくる言葉です。

V


Vitrification
ビトリフィケーション法:ガラス化法


アシステッドハッチング
AHA:補助ふ化法:着床補助胚処理
胚移植の前に胚の透明帯(殻の部分)に小さな穴を開け、胚の透明帯からの脱出を助けます。
透明帯が硬い、あるいは厚いため、ふ化が難しいと思われる場合や良い受精卵を何回胚移植しても着床しない場合に
行います。


エンブリオロジスト
卵子・精子・胚を取り扱う専任技術者。
エストロゲン
卵胞ホルモン。


黄体ホルモン
プロゲステロン。
排卵後に卵胞の細胞の一部は黄体と呼ばれるものに変化します。
この黄体から分泌されるホルモンのことを黄体ホルモンと言います。
基礎体温を上昇させたり、受精卵が着床しやすくなるように子宮内膜を変化させたりする働きがあります。
黄体期
排卵から次の月経までの期間で、黄体ホルモンが分泌され受精卵が着床する時期。
基礎体温は高温相を示します。
黄体機能不全
受精卵の着床障害の原因の一つとなります。
黄体の働きが悪く、十分にホルモンが分泌されない場合や、子宮内膜がホルモンに反応しない場合を黄体機能不全と呼びます。
基礎体温で高温相が10日より短かったり、途中で大きな落ち込みがあったりする場合も黄体機能不全と考えます。
治療として排卵誘発を使用したり、高温相でHCGや黄体ホルモンなどを投与し黄体機能を刺激する方法があります。
黄体化非破裂細胞
LUF。
基礎体温は高くなっており、黄体はできているが超音波検査ではまだ排卵していない状態。
黄体
排卵後に卵胞が変化したモノ。
黄体ホルモンを分泌し妊娠の成立と維持に役立ちます。


カウフマン療法
正常月経周期の性ホルモン状態に似た環境を作り、周期的な性器出血を起こす治療の事。
卵胞ホルモン(エストロゲン)投与に続いて、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2つを投与します。
子宮内膜を整え、卵巣機能や卵胞の発育をよくすることもあります。
下垂体
脳の一部でホルモンの分泌調整や伝達の役割を果たす場所。
上部にある視床下部から刺激を受けて、卵胞刺激細胞(FSH)と黄体ホルモン(LH)の2種類の性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)や乳汁分泌ホルモン(プロラクチン)などを分泌します。
ガラス化法
卵子、受精卵(胚)の凍結保存技術の一つ。
糖類で脱水してグリセリン等で置き換えて急速冷凍することにより、氷の粒をより小さくし(液体のような状態)細胞の破壊を防ぎ凍結保存することができます。


基礎体温
人間が生命を維持するためだけに必要とするエネルギーを消費している時に発生する体温の事。
朝、目覚めて起きだす前に婦人体温計を舌の下に入れて測定する。
これを表にしたものが基礎体温表で排卵日の予測や黄体機能不全の有無がわかります。


クラミジア感染症
性感染症。
腹腔内の癒着や卵管性不妊の原因となったり初期の流産の原因になったりする。
感染している場合、パートナーとの治療が必要です。
クロミッド+hMG法
排卵誘発法のひとつ。
クロミフェン製剤
脳の視床下部に働きかける排卵誘発剤、排卵誘発法のひとつ。
視床下部が原因の排卵障害がある場合は卵巣に有効に働きます。
しかし、ホルモンが働く部位での卵胞ホルモン抑制作用があり、排卵が遅れる、子宮内膜が薄くなる、子宮頸管粘液が少なくなる場合があります。
薬剤商品名 クロミッド、セロフェン


頸管粘液検査
頸管粘液(子宮頚部から分泌される粘液、いわゆるオリモノ)は、排卵日近くになると活発に分泌され精子をスムーズに子宮内に入れる働きをしています。
頸管粘液検査は、その量や性状を調べるための検査です。
顕微授精
ICSI:細胞胞質内精子注入法
顕微鏡を用いて卵子に精子を直接注入する方法。
顕微鏡下で約8マイクロメートルのガラス管を使い、1個の卵子の細胞へ1個の精子を直接注入する方法。
体外受精で受精しない場合や、男性不妊で体外受精では受精が難しい症例に施行します。
極少数の精子で受精、妊娠が可能です。
原発性不妊
今までに一度も妊娠した経験のない不妊症の事。
頸管粘液
いわゆる、オリモノのことです。


抗精子抗体
精子に対して一種のアレルギー反応を起こして、精子を動かなくしてしまう抗体の事。
抗精子抗体が高陽性の場合は、体外受精の適用となる現在のところ保険適用外です。
高度生殖医療
体外受精、顕微授精のこと。
卵巣から卵子を体外に取り出し、精子と受精させ、数日培養し女性の体内に戻す治療のことです。
高プロラクチン血症
乳汁分泌ホルモン。
血液中のプロラクチンというホルモンが高い状態。
排卵障害を診療する初期の段階で検査が行われます。
排卵が遅れたり、黄体機能不全が起きたり、卵の質を悪くし、また着床を妨げたりすることがあります。
テルグリド(テルロン)、ブロモクリプチン(パーロデル)などを服用します。
ゴナドトロピン
性腺刺激ホルモン。
卵胞を刺激するホルモン。


採卵
体外受精や顕微授精等の時に、卵子を採取する手術の事。
具体的には経腟超音波下で十分成熟した卵胞に針を刺し、卵胞の中にある卵胞液と卵子を吸引します。


子宮外妊娠
子宮内腔以外のところに受精卵が着床してしまうことで、そのうち約90%が卵管膨大部に着床すると言われています。
成長する胎児を支えるだけのスペースや、栄養補給などの条件が整っていないため、妊娠継続は不可能で手術が必要となる場合もあります。
子宮筋腫
子宮は筋肉でできていて、そこから発生した良性腫瘍を子宮筋腫と呼びます。
発生場所が子宮内膜に近い場合、着床障害や流産の原因になります。
習慣性流産
自然流産を3回以上繰り返す状態。
受精
精子と卵子が結合し、母親と父親の遺伝子が融合する事。
受精障害
精子の数が少ない、運動率が悪い、先体反応が起こらない場合等が原因となり 受精がうまくいかないこと。
顕微授精の対象となります。
受精卵
受精した卵子。
胚ともいいます。
ショート法
排卵誘発法のひとつ。
人工授精
排卵の時期に精子を直接子宮腔内に注入する方法(IUI)。
ヒューナーテスト不良や、精子数が少ない方、運動率が悪い方、原因不明の方などが適応となります。
良好な精子を選別する方法としてパーコール法と洗浄法等があります。
人工授精では、夫の精子を使用する「配偶者間人工授精:AIH」を行います。
視床下部
脳内にある自律神経の調節を行う総合中枢。


ステップアップ
ステップ1がタイミング療法
ステップ2が人工授精
ステップ3が体外受精
ステップ1からステップ3になることもありますので全ての方がステップ1,2,3の順番通りというわけではございません。
スプレキュア点鼻薬
排卵刺激のための点鼻薬。
スプレキュアを1時間ごとに2回使用することで32~36時間後に排卵します。


精液検査
精液量、精子数、運動率、奇形率などを調べる検査。
不妊の原因は男女半々といわれているため、男性の検査も重要となります。
精索静脈瘤
精巣やその上の精索部に静脈瘤(静脈の拡張)がある状態。
精子の濃度と運動率が下がり不妊のひとつの原因となります。
精子無力症
精子の動きが悪い症状をさし、受精障害の原因となります。
精巣
陰嚢内にある左右1対の卵円形をした器官。
精巣では、精祖細胞(精子になる最初の段階)より分化し、やがて尾を持った運動性のあるオタマジャクシ状の精子が作られます。
先体反応
受精する際、精子が卵子の周りにある透明帯を通過する時に、精子頭部の先体と呼ばれる部分の外膜が破れ、酵素(アクロシン、ヒアルロニターゼ等)を放出します、これを先体反応といいます。


早発卵巣機能不全
POF。
40歳以前に卵胞が消失し閉経してしまうこと。
血中LH、FSHが高値となり、AMHは0.010ng-ml未満になります。
造精機能不全
精子の数が少ない、動きが悪いなど、精巣での精子を作る機能に障害がある状態の事。
続発性不妊
妊娠の経験はあるものの、その後妊娠に至らないこと。


体外受精
IVF。
女性から卵子を採取し、精子と合わせて体外で受精させること。
免疫性不妊(抗精子抗体強陽性)、両側卵管閉塞、重度の内膜症、男性不妊、難治性不妊、原因不明の不妊などが対象となります。
タイミング療法
基礎体温、超音波による卵胞経の計測、血中、尿中のLH値などにより 排卵を予測して性交タイミングを指導する方法。
多嚢胞性卵巣症候群
PCOs。
直径数ミリの多数の卵胞が存在するにもかかわらず、それ以上の卵胞成熟が起こらず、排卵に至らない(排卵障害または月経不順を起こす)。
また、卵巣は鶏卵大に腫大し、表面を覆う白膜が厚くなる。
特徴として、FSHに比べLHが高値であり、男性ホルモン(テストステロン)の分泌が高まることがあります。
男性不妊
男性側に不妊症の原因があること。
WHOの発表によると男性だけが原因24%男女ともが原因24%合計48%が男性不妊となっています。


着床
受精卵は、細胞分裂を繰り返して胚盤胞となり、子宮内膜に侵入します。
こうして、胚と母体の間に生物的な結合が成立した状態を着床といいます。
着床前診断
胚移植する前に、受精卵の細胞を取り出し、遺伝子を調べて異常がないことを調べること。
超音波検査
エコー周波数の高い音波を臓器に発信してその反射波をコンピューターで画像化する医療機器を使用して調べる検査。
不妊治療においては一般に膣の方から超音波検査(経腟超音波検査)を行い卵胞の発育、内膜の状態等を観察します。


凍結受精卵
体外受精や顕微授精によってできた胚を液体窒素により凍結し保存する。
胚移植後の余剰胚の有効利用や卵巣過剰刺激症候群(OHSS)予防、着床、妊娠率向上のため利用されます。


内分泌かく乱化学物質
いわゆる「環境ホルモン」と呼ばれる環境汚染物質のこと。
ヒトの精子を減少させるなど、男性の生殖機能に深刻な影響を及ぼすことが懸念されています。


胚移植
体外受精や顕微授精によってできた受精卵(胚)を子宮に戻すこと。
胚凍結
凍結受精卵とほぼ同様。
受精卵を培養し、胚となった状態で凍結すること。
胚盤胞
受精してから5〜6日で胚盤胞となります。
胚盤胞移植
BT:Blastocyst Transfer
受精卵を5~6日培養し、胚盤胞(着床前の状態)に到達したものを移植する方法。
移植する子宮内腔では、自然な状態で胚盤胞であり、より本来の生理的な周期に 近づけることで着床率の向上が期待できます。
また受精卵で良好な胚が胚盤胞に到達しているので着床率が高く多胎児防止のためにも行われている。
排卵
① 月経が起こる
② 視床下部から性腺刺激ホルモンが分泌される
③ 脳下垂体からゴナドトロピンが分泌
④ 脳下垂体から卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌して卵胞を刺激
⑤ 卵胞は刺激され発育し成熟卵胞になる
⑥ 卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌され子宮内膜が厚くなる
⑦ 頸管粘液が分泌される
⑧ エストロゲンが十分になるとLHサージが起こる
⑨ 排卵
⑩ 排卵が終了すると卵胞は黄体と呼ばれる塊になります
⑪ 黄体がエストロゲンとプロゲステロンという黄体ホルモンを分泌し受精卵が内膜に着床しやすい状況を作る
⑫ 妊娠 → エストロゲンとプロゲステロンが分泌され続け子宮内膜を維持
⑬ 妊娠しなかった場合、黄体は排卵後およそ10日で変性し始める
⑭ エストロゲンとプロゲステロンが減少
⑮ 子宮内膜がはがれる→月経→①に戻る
排卵障害
卵胞がうまく発育しなかったり、また卵胞が成熟しても卵胞破裂が起こらず卵子を含んだ(排卵しない)まま黄体形成が起きたりすること。
排卵誘発剤
妊娠率を上げる目的で、成熟卵を採取するために使われる薬。
卵胞の発育を促したり、排卵を促す内服液と注射がある。
排卵誘発が強すぎても弱すぎても妊娠率は低下してしまいます。


不育症
妊娠しても胎児が育たず、流産や早産を繰り返し生児が得られない場合を不育症といいます。
腹腔鏡
ラパロスコープ下腹部に数センチの切開を加え、そこから内視鏡を挿入し腹腔内を観察する検査。
この検査により子宮内膜症病変、卵管の形態、腹腔内の癒着の状態等を診断できます。
不妊症
日本産科婦人科学会によると(妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交しているにもかかわらず1年間妊娠しないもの)をいいます。
プロラクチン
乳汁の分泌を促進させるためのホルモン。
このホルモン値が高いと月経不順や排卵障害をきたします(高プロラクチン血症)
この値が高いと(15ng/ml以上)排卵障害や黄体機能不全となります。
プロゲステロン
黄体ホルモン。


閉塞性無精子症
無精子症のひとつ。
精巣には精子を作る造成機能はあるが、精巣からの通り道が閉塞している状態。
原因には下記のものが考えられる。
先天性:馬月精管が欠損している(精管欠損症)
後天性:避妊のためのパイプカット(精管結紮術)の後、鼠径ヘルニアの手術にて精管が閉塞している場合。


乏精子症
精子数が少ない状態。現在WHOでは精液1ml中2000万未満と定義しています。


無精子症
射精精液中に精子がない状態。閉塞性無精子症と非閉塞性無精子症があります。


免疫性不妊
女性、男性どちらか一方もしくは両方が有する異常抗体によって、精子の運動や受精能力が障害されたり卵子の発育が悪くなることがあります。
抗体が不妊に関与している場合を免疫性不妊と呼び、代表的なものに抗精子抗体があります。


卵子凍結
未成熟あるいは成熟した卵子を凍結保存すること。
卵巣過剰刺激症候群
OHSS 排卵誘発剤によって起こることがある副作用。
たくさんの卵胞ができることにより、卵巣腫大、腹水貯留、乏尿、血液濃縮、血栓など重症化すると入院が必要となります。
卵胞
卵巣内にある卵子の入っている袋中は卵胞液で満たされていて、排卵前には直径20mm程度の大きさになります。
卵胞期
月経から排卵までの期間で、卵胞ホルモンが分泌される時期。
基礎体温は低温相を示します。
卵胞ホルモン
エストロゲン卵胞周囲から出るホルモンで子宮内膜を厚くし、頸管粘液を分泌する働きがある。
卵管疎通性検査
卵管の通りを診る検査。
通気、通水、子宮卵管エコー図検査、子宮卵管造影、などがあります。
子宮卵管造影では子宮腔や卵管の形状、卵管采周囲の癒着の程度を知ることができます。
卵巣予備能
卵巣に残っている卵子の目安のこと


ロング法
排卵誘発法のひとつ。