男性不妊 精索静脈瘤について

精索静脈瘤について

 

男性不妊患者の40%に認められるのが精索静脈瘤です。

簡潔にご説明すると、精巣やその上の精索部に静脈瘤(静脈の拡張)があることです。

 

精索静脈瘤と不妊

精索静脈瘤は健康には影響しませんが陰嚢の不快感や痛みをきたすことがあります。

精巣の周りに静脈瘤があることで、本来なら体温より2度ほど低くなっていた精巣が静脈瘤によって0.5度くらい温度上昇し、
精子の運動率が下がったり濃度が下がったりします。

 

手術・検査の目的、必要性や有効性

精索静脈瘤が男性不妊症の原因になると考えられている理由は、精索静脈瘤が男性不妊症の患者様に多い事、
精索静脈瘤の手術をすると精子の数や運動率が良くなって子供を授かる方がいらっしゃるからです。

手術後、約半数の患者様で精子濃度または運動率の改善が見られ、手術後1~2年の妊娠率は約30%です。

 

手術・検査の内容と注意点

内精索静脈を糸で縛った上で切り、逆流しないようにするのがこの手術の原理です。
精巣から血液が流れ出なくなるが大丈夫かと疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが
精巣から血液が流れ出ていく血管は他にもありますので問題はありません。
精索静脈瘤手術には血管を鼠径管より上で切断する高位結紮術と鼠径管より下で切断する低位結紮術があります。

男性不妊外来はこちらから